頭脳警察は、70年代前半の高度経済成長の時期に過激な歌詞とライブパフォーマンスで大暴れしました。
それから何年経っても変わらず、ロックミュージックは若者の心の代弁者であり続けています。 頭脳警察以外のバンドにも興味を持ってみませんか?
日本が生み育てた邦ロックのバンドの姿を、ありのままに映し出したドキュメンタリー映画を紹介します。
2005年に活動を開始した人気バンド「ONE OK ROCK(ワンオクロック)」。2007年にメジャーデビューしてから変わらず、エモーショナルなサウンドで若者たちを惹きつけ、支持されています。
2013年に行ったアジア・ヨーロッパツアー中の彼らを追い、海外公演のみで構成されたドキュメンタリー映画です。
海外のファンを前にした圧巻なパフォーマンスを、最前列で見ているような臨場感が楽しめます。
また個性的なメンバーの人柄や魅力が引き出されたメンバー4人のオフショットが、数々のMVを手掛ける重鎮・中野裕之監督によりポップな遊び心とともに映されています。
1996年に活動をはじめ、1999年にデビューした人気ロックバンド「BUMP OF CHICKENバンプ・オブ・チキン)」。繊細な若者の心の声を歌詞と音楽性に落とし込み、世代問わず高い評価を得ています。
彼らが2014年に行ったライブツアー「WILLPOLIS 2014」ではオープニングムービーにアニメーションが効果的に使われており、この作品はその未公開部分アニメーションとライブドキュメンタリーの2部構成となっています。
この構成で、物語性のあるライブをより印象深いものにしています。
アニメーション監督は「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」などを手掛けた山崎貴、ドキュメンタリー撮影監督はBUMP OF CHICKENのMVを多数撮影している番場秀一です。
1982年に学生だったYOSHIKIとToshiが結成し、1989年にメジャー・デビューした「X JAPAN(エックスジャパン)」。日本のヴィジュアル系ロックバンドの先駆けと言えるバンドです。
こちらはバンドのメンバーの変移や軌跡をリーダーのYOSHIKIの目を通して語ったドキュメンタリー映画です。
激動の時代を駆け、過酷な現実に立ちむかった過去を、2014年に開催されたニューヨーク公演の様子と合わせて演出しています。
監督は「ザ・ローリング・ストーンズ」のドキュメンタリーなどを手がけたスティーブン・キジャクです。
一時X JAPANにもギタリストとして参加し、1998年に33歳で急逝したたアーティストのhide。奇抜なファッションと先進的な音楽のセンスはファンから愛されています。
そのhideが、ソロ活動をはじめたときのツアーライブ映像と、当時としては珍しい野外ライブイベントの模様を収めたドキュメンタリー映画です。
hideの作った音楽とライブパフォーマンスに、そしてファンの熱い声援が混然一体となった貴重な映像の数々を通して、時代を越えて彼が愛されているわけが納得できます。
頭にオオカミの顔の着ぐるみをかぶった、見た目がユニークなバンド「MAN WITH A MISSIONマン・ウィズ・ア・ミッション)」。
2010年に突如ミュージックシーンに姿を現した5人組ロックバンドです。
容姿も判然としないなか、彼らがブレイクしたのは音楽性の高さです。90年代のオルタナティブロックを筆頭に様々なジャンルからの影響を感じさせ、どこかポップな音楽性が海外にも人気です。
10周年を迎えた謎の多い彼らのライブ映像を中心に、メンバー本人や関係者らへのインタビューを交え、バンドの真の姿が明らかになっていきます。
明るく笑いの多いドキュメンタリー作品です。
頭脳警察とほぼ同年代のバンド、RCサクセションのリーダーでロックアーティスト・忌野清志郎。
この映画はキング・オブ・ロックの異名を持つ彼が率いたロックバンド“ラフィータフィー“の、2000年のライブツアーに密着したドキュメンタリー作品です。
ラフィータフィーの曲や過去のヒット曲を含め、全17曲を目と耳で味わうことができます。当時、武田真治などが参加している舞台裏などのツアーの全容が楽しめるでしょう。
監督は、「シネマハワイアンズ」などのドキュメンタリー制作も行っている杉山太郎です。
ロックという音楽そのものは、定義づけが難しいものです。
音楽にたくさんの人の気持ちが揺さぶる言葉を乗せることが、ロックというものなのかもしれません。
ドキュメンタリー映画では、音楽だけではなくバンドのメンバーのオフショットも垣間見れます。
美しい旋律を作り出す彼らの熱い気持ちにも触れ、心震えること間違いありません。